世の中は天才ばかりではない。けれども、改善は誰にでもできる。そして、日々改善を続けていけば、どんな巨大な目標だっていつかは達成できる。つまり、改善は凡人を天才にする方法なのだ。
三木谷浩史(楽天グループ代表取締役会長兼社長)
前回は、品質をテーマに記事を書きました。
今回のテーマは「改善(KAIZEN)」です。
※外国でも「カイゼン(KAIZEN)」で通用するので、アルファベットでも書いています。
この記事シリーズを書くきっかけになったのは、「QC検定」です。
「独学ではちょっと…」という方には、通信講座がおすすめです。
独学に自信のある方には、問題集のやりこみをおすすめします。
なんと、この”改善(KAIZEN)”の力、きみは必要ないというのか?
改善とは、「製品・サービス、プロセス、システムなどについて、目標を現状より高い水準に設定して、問題や課題を特定し、問題解決や課題達成を繰り返し行う活動」です。
品質管理では、現状とあるべき姿との差を「ギャップ」といいます。
簡単に言ってしまえば、この「ギャップ」を解決するために改善を行うって感じです。
改善効果、GETだぜ!【会社編】
改善活動をすることで得られるメリットは次の通りです。
- 問題点や課題を解決し、品質を向上させることができる。
- 効率化や業務プロセスの改善により、生産性が向上する。
- 無駄な作業や手戻りを削減し、コスト削減効果がある。
- 品質向上やコスト削減により、企業の経営基盤を整えられる。
改善効果、GETだぜ!【個人編】
ま、これは会社目線の改善のメリットです。
アナタにとってのメリットをお話ししますね!
このブログのモットーは「会社に忖度しない」なので(笑)
改善活動をすることで個人が得られるものは、以下のようなものがあります。
- 作業を改善することで、自分の時間ができる
- 問題を発見するという意識・視点になる
- 問題を解決する力がアップする
これ以外にも、チームワークやコミュニケーションスキルなどもアップします。
日常生活でも役立つスキルですので、改善活動に積極的に取り組んでほしいです。
全ての道はPDCAサイクルに通ず
計画(Plan)・実行(Do)・評価(Check)・反映して行動(Act)という4つのステップからなるPDCAサイクルは、問題解決や業務改善に有効です。
実務では、PDCAサイクルを略して「PDCA」と呼ぶこともあります。
例えばある工場で製品の不良が出てしまった場合、PDCAサイクルという4つのステップを踏んで改善することになります。
1.Plan(計画):原因を見つけて、改善の計画を立てる
不良品が起きた原因を調べ、改善する方法を考えます。
その方法をまとめた改善計画を立てます。
2.Do(実行):改善の実施
計画に基づいて、実際に改善を行います。
作業を担当する人たちが計画通りに作業をすることが大切です。
3.Check(評価):改善の成果を確認する
改善後の製品を調べて、不良が出ていないかどうかを確認します。
改善が効果的だったかを評価します。
4.Action(改善):さらなる改善に向けて
改善には次の段階があることを忘れずに、今後も改善に向けて取り組んでいきます。
以上が、PDCAサイクルを使って品質改善を行う基本的な流れになります。
このPDCAサイクルを回すことを「管理のサイクルを回す」ともいいます。
僕はC→Aのサイクルが大事だと思います。
P→Dまでやって、満足して終わってしまう人も多いので、ちゃんと検証して次につなげていきましょう。
このPDCAの考え方は仕事にも応用できるので、使ってみてくださいね!
PDCAサイクルから派生したものには、
・SDCAサイクル(S:標準化)→マニュアル化などの業務を標準化させるときに有効
・OODAループ→意思決定のスピード化に特化
などがあります。
他にもいろいろ出てきますが、PDCAサイクルが基本です!
工場QCストーリー
QCストーリーとは、品質管理(QC=Quality Control)の方法の一つです。
問題解決の手順を7つのステップに分けて進めていきます。
QCストーリーの7つのステップは次の通りです
- テーマ(目標)を決める:問題を明確にして、どんなことを改善したいのか決めます。
- 現状を調べる:問題が起こっている現状をよく調べて、データを集めます。
- 問題の原因を分析する:データをもとに、問題が起こる原因を考えてリストアップし、主要な原因を絞り込みます。
- 対策を立てる:主要な原因に対して、どのように問題を解決するか具体的な対策を考えます。
- 対策を実行する:考えた対策を実際に行って、問題が解決されるかどうか確かめます。
- 結果を確認する:対策が効果的だったかどうかを検証し、データでその変化を示します。
- 仕組み化(標準化)する:問題が解決された後、同じ問題が再び起こらないように、新しいルールや手順を作ります。
QCストーリーは、仕事だけでなく、家庭や学校の問題解決にも使えます。
そして、QCストーリーにはPDCAサイクルのエッセンスが詰まっているのに気づきましたか?
1や4には”P(Plan)”、5には”D(Do)”、6には”C(Check)”、7には”A(Act)”や”S(Standardnize)”が含まれています。
まとめ|改善はあなたの力になる
品質管理と「改善(KAIZEN)」は切っても切れない関係です。
品質管理の目的は、”お客さんが満足する品質の製品やサービスを継続的に提供すること”だと僕は思っています。
より良く・より安く・より早くものづくりをするための「改善(KAIZEN)」はこれからも求められ続けます。
改善によって得られる個人的なメリットを僕は強く推します!!
【改善活動で得られるもの】
- 自分時間の確保
- 問題発見力・解決力
- コミュニケーションスキル
- ありがとうの言葉
小さなことでもコツコツと改善してみましょう!
時には周りを巻き込むことも必要ですが、あなたの将来にプラスになる経験が得られるはずです。
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